国語力、とはちょっと違う「ことば力」
自分の気持ちを考える、伝えることが苦手な私が育てる我が子の「ことば力」をどうしたら伸ばせるか、そのヒントをもらおうと手に取りました。
というか、発言する前に語彙力とかないとだよね。
そう、自分の意見を考えたり人に伝えたりすることって、難しいですよね。
それがどうしたら出来るようになるのか、どういう環境を作ればいいのかを教えてくれる本です。
著者の髙取さんのアメリカでの体験がきっかけとなり活動開始されていますが、2020年の新学習指導要領にもこれが必要になってくると考えられ、各家庭でも取り入れて欲しいと本を出されたようです。
学習指導要領に「主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善」といって、アクティブラーニングを重視しています。
全教科でアクティブラーニングですから、考えてまとめて発言するという一連の流れは「ことば力」がそもそもないとついていけません。
これからますます必要とされる「ことば力」。
どうしたらつくのか気になりますが、その前に著者紹介です。
とにもかくにも、著者の方がどんな方なのかから確認します。
◆NPO法人 JAMネットワーク代表
◆「ことばキャンプ」教室主宰
消費者問題・子育て雑誌の記者として活躍後、1998年渡米。アメリカで出会った仲間や日本の友人とJAMネットワークを立ち上げた。「子どもの自立トレーニング」をテーマに新聞・雑誌・本の執筆や、各地で公演活動を行っている。
神奈川県の子育て支援の委員をつとめ、子育てや教育の現場で支援にあたっている。また、東京都と神奈川県の児童養護施設や里親など社会貢献活動も行っている。
ことば力のある子は必ず伸びる!:著書紹介参照
ご主人の転勤に帯同して渡米されたそうです。
アメリカでの生活で、気持ちや要望をはっきり伝えないといけないことに気づいたのが、現在の活動をするきっかけになったそうです。
とても行動力のある方で、2001年に帰国してからご友人と出版社に企画を持ち込んだそうです。
写真から受けるソフトな雰囲気だけでなく、バイタリティに溢れていらっしゃるんですね!
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タイトルにもある「ことば力」とはなんなのか。
著書の中で説明されているのは、生きる力の基礎だということ。
人間はおもにことばを交し合い人間関係を築いています。説明や情報の共有、意思を伝えたり、感情を表したりすることで、心や感性をも伝えあっています。いわば、人間関係の基盤です。
引用:ことば力のある子は必ず伸びる! p34より
そうなんです、何をするにしても言葉が大事。
自分の中で考え事をすることや、気持ちを伝えるとき、どんなときでも言葉は関係します。
そして、そのことば力は7つで出来ていると。
度胸力:恐れずに言いたいことが言える力
論理力:筋道たてて考えをまとめる力
理解力:理解しながら聞く力
応答力:話に反応し、働きかける力
語彙力:表現を豊かにする力
説得力:話し合いに必要なスキル
プレゼン力:相手にアピールする表現力
※以上、髙取さん主宰ことばキャンプウェブサイトから引用
この力を育てれば、自ずと人間関係の基盤ができると。
いやー、かなり高度なスキルじゃないですか。
発言するだけでなく、きちんと聞く力も併せ持ち、自分の考えをアピールするなんて…
素晴らしい力!是非子どもには身に着けて欲しい。
さっそく親が出来ることを確認です!
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子どもに話してほしい、と願うだけではだめです。
聞く側の体制をまず整えるのが先です。
子どもが自分の言葉で話さない理由でよく見る(言われる)のが、
・親がせかす
・親が代弁する
・親が否定する
・親が話を聞かない
です。
身に覚えがありすぎて、「ですよね」としか言えないのですが、例に挙げた事項はまず辞めること。
そこから始まります。
子どもは先に言われてしまう、否定される、聞いてくれない、を経験すると話さなくなります。
なので、
いつでも聞くよ。話せるまで待つよ。否定せずに聞くよ。怒らないで聞くよ。
ということが分かれば、子どもが自分から話をしてくれる可能性が出てくるそうです。
子どもによっては全然話さないということもあると思いますが、まず子供が安心して話せると感じられる環境を作ることが大事ですよね。
大人だって「あの人ってひとの話聞かないよねー」とか「否定されるなら言うのやめとこ」と話すことを最初から諦めます。
娘が小さいころから、なるべく「待つ」という事を意識していましたが、自分が先に言っていたり、子どもの意見を否定したり、そもそも話をちゃんと聞いてなかったり(スマホ見ながら・ぼんやりなど)ということがないように今後よりいっそう気を付けます。
聞く側の姿勢がわかったところで、今後はどうすれば良いのかを確認です。
総合的なことば力を獲得するために、様々なワークが紹介されています。
・どちらが良いか選び、その理由も言ってみる(犬と猫どっちが好きかなど)
・説明をしてみる(嬉しい気持ち、落とし物など)
・いつもと違う形容詞を使ってみる(可愛いの他の言い方など)
・より具体的な言葉ではなしてみる
4つほどあげましたが、このほかにも多くのワークの内容が紹介されています。
そしてどれも家庭で取り組めるものばかり。
子どものタイプ別にサポートの仕方も少しですが紹介されているので、始めやすいです。
「この力を付けるにはこのワーク」というような紹介がされているので、弱点にアプローチしやすいですよね。
具体的な内容は是非著書でご確認ください。
我が子はおしゃべりタイプなので、話を聞きつつ、人の話も聞けるようになってほしいと思っています。他尊の部分ですね。
子どもとの時間を作って、子どもに話してみようかな…
っていうか、自分の子と話すって考えたら何を話していいかわからない!
親にも伸びしろありそうです💦
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子育てをしっかりしなくちゃ!と思っているしっかり者のお母さんお父さんこそ、力が入りすぎて先回りしがちですよね。
子どもも失敗しながら成長しますから、まずは子どもが自分の言葉で話せるようになるように、その機会を与えることが一番。
そしてその機会を多く作れるのは家庭です。
他に期待するのはなかなか難しいですから、手っ取り早く家庭でやっつけるのが一番ですよね。
まずは親が自尊他尊を意識することです。
家族みんなでことば力を高めて、これから先の未来を生き抜く力を蓄えましょう!