ホリエモンご存じですか?
ライブドアを作り、時代の寵児としてもてはやされたのに逮捕!となった、あの方。
テレビで見る限りは「あまり好きではないかな」という印象でしたが、本を読んだら変わりました。(簡単すぎる)
いや、本当に、納得できることが満載だったんです。
タイトルに教育というワードが入っていたから読んでみましたが、自分自身のためになった気がする。
子育てをする上で、心にとめておこう、また読み返そうと思った一冊です。
「洗脳」なんてキャッチーな言葉がタイトルにあります。
カルト集団でもあるまいし、どういうこと?と思いましたが、レビューの高さにつられて手に取りました。
どれほどレビューが高いかって
レビュー数348件で4.4(2019年10月現在)
すごいです。
教育という文字から、学校についてが大半かと思いましたがちょっと違いました。
そして読んだら著者に対するこれまでの余り良くないイメージが良いに変わりました。
著者の堀江貴文さんは有名なので説明するまでもないかもしれません。
私も名前を聞けば顔が浮かぶ人です。
でも「ライブドアの社長だった」とか、「なんか警察に捕まった」とか「話し方が偉そう(!)」とかそういう程度でしか知りません。
なので、一応確認しておきます。
1972年、福岡県生まれ。
本音で本質をえぐる発言が人気を集める敏腕実業家。
SNS株式会社ファウンダー。
’91年、東京大学に入学(後に中退)。
在学中の’96年、有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)設立。
’02年、旧ライブドアから営業権を取得。
’04年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役社長CEOとなる。
’06年1月証券取引法違反で逮捕。
’11年4月、懲役2年6ヵ月の実刑が確定。
’13年3月に仮釈放。
主な著書に『稼ぐが勝ち』(光文社)、『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『本音で生きる』(SB新書)、『99%の会社はいらない』(ベスト新書)など多数。
すべての「教育」は洗脳である:著者紹介文参照
最近の活動はロケットエンジン開発。
これはニュースで取り上げられていたので知りました。
「ライブドアとはずいぶん毛色の違うことをするもんだ」と思っていましたが、堀江さんのなかでは好きなことで統一されているので、分野の違いは問題ではなさそうです。
ロケットエンジン開発の他にはサロン運営など、ネット社会の現代ならではの活動をされています。
2006年に証券取引法で逮捕されていますが、まぁこの辺はどうなんでしょうか。
堀江さん自身は否認されていますが、裁判官的には「反省の色が見られない」との評価だったようで。
やってないと否認しているなら、反省の色を見出そうとするのもおかしな話ですよね。
と裁判官に疑問が残りますが、すでに刑期を終え社会復帰されてます。
この話は過去としてそっとしておきたいと思います。
大学生時代から会社を設立するなど、若いころから活躍されている堀江さん。
著書を読んでいても、とにかくバイタリティーに溢れている感じ。
これは僕が口癖のように言っているアドバイスだ。
起業したいなら、すればいい。
女の子をデートに誘いたいなら、誘えばいい。
海外留学をしたいなら、すればいい。
会社を辞めたいなら、今すぐ辞めればいい。
ぐずぐずしている暇があったら、全部「やればいい」。それだけだ。
引用:すべての教育は「洗脳」である はじめに
とおっしゃっています。
でもその考え方を実行する、できるって、超人的じゃないの?!
堀江さんの考え方、表現がかなり極端かもしれませんが、この本はとってもわかりやすく解説されていて、すらすら読めました。
分かりやすい文章が書けるって天才です。
著者が好きなのか嫌いなのかはさておき、日本の教育に若干の疑問を持っていた私には、腑に落ちる点がたくさんありましたよ!
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さて、ここでいう洗脳とはなんなのか。
一般的には、というか、辞書にはこう書かれています。
[名](スル)
1. 共産主義社会における思想改造。中華人民共和国成立後の、旧体制の知識人などに対する強制的な思想改造を非難したbrainwashingに由来。
2. その人の主義や思想を根本的に改めさせること。「洗脳されて組織に入る」
出典:デジタル大辞泉
この本でいう洗脳はもちろん1の意味ではなく2の方ですね。
では堀江さんがいわれている、というか断定されている「教育が洗脳である」という意味はどういうことか。
それは、私たちが学校で身に着ける「常識」が「洗脳」にあたるそうです。
…結構衝撃の理論。驚きを隠せません。
ではなぜ 常識=洗脳 になるのか。
堀江さん曰く、
引用:すべての教育は「洗脳」である
とのこと。
学校の成り立ちについては著書の中でわかりやすい説明があり、そうだったのか、と妙に納得してしまいました。
堀江さんの説明がすべて正解ではないかもしれませんが、いくつかネット上で確認したところほぼ同じ説明がされていました。
いや、堀江さんが裏付けなく推測で言っていると思っていないとか、情報が違っているのではとか疑っているわけではなく、本に書いてあることを鵜呑みにするのも良く無いな、と思っただけです。
それはさておき、道徳という授業がある理由も軍国時代に築かれたものであり、お国のためにと戦争に行き、子供を産み育て、納税をする理想的な国民にするためだったと。
私は「学校で洗脳されている」なんて疑ったこともなく、本当に驚くばかりの内容です。
でも子供のころから教育(洗脳)するのが手っ取り早いのも頷けます。
家庭学習や習慣化だって年齢が低いほど簡単に身に付きますから。
それに、
子供のころから植え付けられた常識、これこそ洗脳だったのです。
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堀江さんは
とおっしゃっています。
そう、以前とは比べ物にならないほど科学技術が発達し、塾だってスマホで受講できる昨今。
世界最難関といわれるミネルヴァ大学は、校舎がなく授業もオンライン。
学生は4年間で7か国で寮生活をして、課題をこなしていくというスタイルです。
「最難関」といわれる教育機関ですらその形をかえていますから、戦前から脈々と続いている学校というシステムが不要という話も出てくるはず。
ただ、これだけITが普及しているという世の中ですが、それがかえって情報の不平等をもたらしているとも感じます。
情報格差(digital divid)という言葉は、スマホやパソコンなどの通信技術が利用できるか出来ないかで発生する格差のことを言います。
でも現在、利用できる通信技術が同じ状況でも、情報を積極的に集めようとする人とそうでない人、広い分野に興味がある人とそうでない人でかなりの格差が生まれていると感じます。
例えば、子供の教育について
がいるとします。
三者三様ですが、情報量やその精度の違いが、それぞれの子どもの将来にも影響してくるでしょう。
熱心に情報収集していても、情報処理が間に合わなければ無意味になってしまいますから情報量があればよいという話でもありませんが…
とにかく、情報に対する姿勢によって生まれる格差も存在しており、学校をなくしたらそれこそ保護者の能力が問われることになりますね。
こういったことを考えると、教育内容はさておき「学ぶ場所を提供する」という面では学校は良いのかもしれません。
親が情報を持っていなくても、学校をきっかけに勉強が得意になる子もいるのは事実です。(少数かもしれませんが)
それにある程度は集団で生活・行動をすることを学ぶ機会は必要だと思うので、それが出来る学校は全く無意味ではなさそう。
といっても学ぶ内容自体は同じか…
公立だと国指定の教科書で授業の内容は決まってますから、他の公立学校と同じですね…。
それこそ経済格差が学力格差になっていくね…
居住地が選べる経済力が欲しいです。
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過去に大発明をしたエジソンも、大発見をしたアインシュタインも、学校では出来ない生徒という評価をされていた人です。
それでも電球や蓄音機を発明したり、ノーベル賞を受賞するほどの功績を残しています。
それはやはり、学校が「使いやすい労働者」という基準で指導と評価をしていたからだと推測できます。
堀江さんも東大に入学するほど秀才ですが(のちに中退)、だからといって学校での評価が良かったわけではなかったようです。
不登校の問題などを結構身近に聞くことがあり明日は我が身と要らぬ心配をしていましたが、この本を読んで「行きたくなければ行かなくてもいいかな」と思えるようになりました。
実際その場面に直面したらオロオロするかもしません。
でも、物理的には「どこでも学べる」現代社会。
どんと構えて、温かく見守れるようにしたいなと思えるようになりました。
そして学校へ通う意味や我が子の将来像などをもうちょっと考えてみようと思いました。
居住地の教育方針なんかもチェックする予定です。
それと著書では、なぜ日本人が貯金体質なのかなども説明してくれます。
教育以外についても理解できた一冊で、自分の「何かの時のため」という思考パターンも、どうしてこうなったか理解できた気がします。
自己肯定感の低さを自覚してからかなり前向きになってきた私ですが、小さいころから染みついた思考パターンから抜け出すのは難しいですね。
でもそのパターンがどうして育ったのかがわかったところは、堀江さんのいう「ゼロリスク型」から「投資型」の自分に変われるチャンスかもしれません。
まずは学校で教わってきた「理想的な国民」から「なりたい自分」になれるよう、突き進みたいと思います!!